ピアノレコーディングの調律

少し前に見ていますが、急に梅雨入りしたこともあって、部分的に調子が悪いということで急遽調律に入りました。こんなこと書くと失礼ですが、そこそこのマイクプリとコンデンサーマイクを使っています。レコーディング時のサンプリング周波数は48kHzで録ってCDレベルの41.1kHzにダウンコンバートするとのこと。今回はリバーヴはセンドリターンでがっつりかけるのではなく、トラックにIRでレキシコン系のエフェクトをVSTでうっすらと直接差すということで、細かい音が録れてしまうので調律には少し気を使います。ハイレゾ録音なので、いくらダウンコンバートするとはいえ、マスタリング時に48KHz以上で録音しないと、コンプレッサーなどのエフェクトの音乗りが全く変わってくるとのことですが、高い倍音や空気感がしっかり録音される96kHzや192kHzで録るよりはだいぶマシです(苦笑)※訂正 録音は96kHzでした。無茶苦茶音良かった😮‍💨

あとは最終的な媒体が何かでこちらの心構えも変わります。YouTubeなのか、サブスクなのかCDなのかハイレゾなのか、、など。WAVやAIFF、MP3やAACなど最終形のファイル形式で音も変わりますから、前もって知っておくことは大切です。まあ、こちらの気持ちの準備の問題なのですが、、

ジャンルが何かということや録る曲の曲名も知っておいたほうが安心です。ジャズやバンドオケに混ぜるジャンルなら程度はありますが、調律しないでそのまま録ったほうが雰囲気がある場合もあります。クラシックやピアノソロはかなりシビアです。ホール系のリバーブをがっつりかけるのか、うっすらかけるのかでも仕上がりが全く変わってきますので、その辺りは事前の打ち合わせが必要です。スマホで録音するのとは違ってちゃんとマイキングしてレコーディングする場合は、調律法をいつもの家庭用や、コンサート用のものとは当然変えます。録音ものはずっと残りますから、何日かけて録音を終えるのかなど別の考え方も必要になります。

ユニゾンなども、ぴったりではなく、レコーディング用のツボのようなものがあると思っています。特に生で聴く場合と録った音の音程感が変わる帯域が存在するので、あえてデフォルメして大げさにすることもあります。そうしないと調律してるの?などと言われてショックを受ける羽目になります。生では良かったのに録音物は乱れて聞こえることもあるので要注意。エンジニアさんに全てを任せてもいいのですが、録音した時の音をイメージできるように打ち合わせ段階で入念に録った音の処理時のサウンドまで、私はチェックするタイプの調律師です。


こちらの看板猫ちゃんはピアノの音が大好きで調律中も気持ちよさそうにずっと聴いています。可愛すぎます💖まるで、調律の問題点を指摘しているかのような圧もかけてきます😆


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