「調律」の目的



誰も全く弾いていませんが、毎年必ず調律していただいているピアノです。弾いているピアノと弾いていないピアノの調律時の目的は少し違うと思います。「調律」と言っても調律(音合わせ)だけをしているのではありません。


こちらに置いている環境は特に湿気が多く、カビや錆、雑音などの不具合が必ず出ます。全く弾いていないわけですから、昨日の記事の様な「楽しい音」だとか「つまらない音」だとかいう話は、正直どうでも良いのです(^^;)


いつか使うであろうときに問題なく楽器として使用できるようにする為の処置。それが、弾いていないピアノの定期調律の目的です。


こちらのお客様も、ついに1年間に誰も一回も弾かなかったとのこと。数年前には買取も検討して売却寸前までいきましたが、未来の夢(お孫さん)が弾くときがあるかもしれないと言う期待のもと、毎年必ず調律させていただいております。その時が来た時に、その期待にお答え出来るように、ただひたすらピアノと向き合って会話をするのであります。

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