タブーなお話

超アナログな我々の世界。

医療業界でもデジタルは必須の今のご時世ですが、アナログこそが最高だといまだにもてはやされている(?)我々の世界。

±0.05の精度を誇る世界最高峰の音叉。これは調律師なら誰もが持っている基本中の基本のアイテムです。先日音叉そのものが温度で変化すると書いたものですから、自分も気になって実験してみました。


気温は25℃


ぱっと測ってみてきっちり440Hzです。しかし、10秒以上音叉を持っているとみるみるピッチが下がります。このことからもおそらく20℃でデフォルト設定してあるものと思われます。



次に冷蔵庫に数分入れてみて10℃にして速攻で測定してみますと、440.4Hzまで上がりました。温度が下がると音叉のピッチが上がるのであります。


面白いのがこれです。音叉を1分程ずっと握ってそれから測定しますと、ピッチが439.5Hzまで下がります。暖かいと音叉そのもののピッチが低くなるわけです。ほぼ1Hz程今回の実験で差があることになります。

今回でも分かったことは15〜20℃の温度差で1Hzもの差があるということです。冬場の体育館などの氷点下〜1℃と夏の暑い部屋の30℃超えだと2Hz近くの誤差はあるんじゃないでしょうか?デジタルならそんなことはありません。条件の不利なときには握って基音を変えるという史上最強の裏技(?)も使えません。

調律の基本中の基本の基音ピッチの大きな誤差。えらいこっちゃ!
そのアバウトさこそが調律師を救うってか?
それも含めてアナログがいいのか?

コメント