ばいおん



20数年前の国産アップライトの高級機種です。通常の88鍵盤ですが、弦は鍵盤90本分張ってあります。最後の2本の短い弦は、倍音を響かせる効果を狙ったもので、鍵盤がありません。

ベーゼンドルファーの高級グランドも同じ効果を狙った機種(本家)がありますが、ちゃんと鍵盤(間違えて弾かない為の配慮で真っ黒な鍵盤)があるので鍵盤を叩けば音が出るので調律はまだやりやすいですが、この音域になるとまるで鐘のように倍音だらけで非常に聞き取りにくいことには変わりありません。

このピアノの場合は鍵盤がないので、調律時には何かで引っかくか、叩くかして音を出して調律しないといけません。

しかも、ピアノの調律はワイドストレッチといって低音は低く、高音は高くしますが、その幅をどれくらいにするか?低音域も共通倍音を第何倍音にするかで、結構響きが変わりますので、実はものすごく奥が深い構造なのですが、曲によってどれくらいの効果があるんでしょうか・・・?

じっくり調律法(共通倍音)を変えたりして誰かに弾いてもらって、違いを確かめてみたいものです。

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