定番



何にでも定番というものがあります。それは、過程なのか、最終地点なのかはわかりませんが、結局そこに行き着くということが、世の中にはあると思います。

求めている音があって実施したことではありますが、道具の改造をして行き着いた先は、結局、改造工具系の定番辺りの数値になってしまいました。重量、長さ、材質、、、

大先輩の話を聞いてみても、遠回りしてもこの辺りに一回は落ち着くようです。ただ、ちょっとした処理と、材質は変えて少し個性を出しています。個性を出しすぎるとこれがまた厄介で、演奏者の好みが分かれることにもなります。ピアノメーカー、機種によっても違うので、ここらへんで苦労するわけです。個性的でありながら、クセがありすぎないもの、、、「普通のようで普通じゃない」目指したところはなかなか大変でしたが、やっと落ち着きそうです。

調律だけではない問題ですが、汚い音を出せるようにするのか、すべて奇麗な音でまとめてしまうのかということも考えないといけないところです。この辺は、特に未熟な演奏者だと、ピアノが汚い音が簡単に出てしまうと汚い音もモロに出してしまいますし、汚い音も出せないとダメだという演奏者もいます。自分としては、汚い音も必要だと考えます。

色々やってみた結果、こぢんまりと奇麗にまとまったものは飽きやすい音だということは言えると思います。人間的魅力と一緒で、危うい部分や、ちょっとわがままで、難しい部分があった方が音楽にも幅があって魅力的な音になるようにも思うのです。カリスマ性もあればとてもいいです。

普通でも面白くないが、
完璧過ぎても何も面白くない、、、

今日のお客様は、この辺を考えさせていただける様な仕事内容を要求されて、とても勉強になりました。

コメント

  1. ハンマーのいろいろ楽しく見ています。
    ヤーンのネックがしっかりしている
    に対してどういう意見かおききしたい
    です。トルクの高いピンにはいい感じ
    だと思いますが。

    返信削除
  2. 匿名 さん

    コメントありがとうございます。

    ヤーンのは強度も最強ですし人気がありますね。昔は新品の納調も多かったのもあり高いトルクのピンも多かったので、一般の固定式ではへとへとになっていました。当時に購入しておけば良かったと今になって思います。

    音色もまとまりますし、時間短縮にもなり、とても楽です。そして、操作によって音色が変わるところなんかも奥が深いと思いますが、操作性も含めて実はあまり好みではないのです。改造でなんとかしたいと思うのですが、泥沼になりそうなので遠慮しています(笑)

    返信削除

コメントを投稿