おもしろ実験1


今日(昨日)はお休み。
朝っぱらから面白い実験に家内を巻き込んだ。

1. 3本の種類の違う調律の道具を使って1台(88鍵全部)を調律すれば、それぞれの道具による音色の違いが、演奏者にどういう印象(影響)を与えるか?
2. 聞く人にどういう印象を与えるか?
の2点であります。

まず、自宅グランドの調律を自分が実施、家内に演奏してもらう、次に違う道具で再度調律やり直す、演奏してもらう、最後にもう一度これを繰り返す。3つの道具を変えて調律(実験)を実施してみた。

○道具がもたらす影響をなるべくなくすために最先端のチューナーを使って調律。
○調律法は新しい調律法ですべて統一した。

この2点に注意をしました。

結果は、、、、、

違う道具を使って調律しただけで弾きはじめに音が出ない、ミスタッチが起こるくらいの差となって現れました。(弾いているうちに慣れますが)音色は当然のことですが、タッチも全く変わるのです。正直これにはびっくりです!

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Aの道具はコンサート用にふさわしいのでは?という二人の意見が一致しました。弾いている本人はいまいち音が帰ってこないので「?」な感じだが、聞き手はとても良く音が通るし心地よい音という結果。新しい調律法のために開発された究極の道具だが、使いこなすにはもっと修行が必要。大変奥が深い道具だと思う。

Bは弾いているとすごく気持ち良い、タッチが重く感じるが、強弱の幅がつけやすい。音色のバランスもニュートラル(フラット)でクセがなくコントロールしやすい、長時間いつまでも弾いていたくなるという感想。聞き手には一番音量が小さく感じる。まだ新しい道具なのにお客様からのレスポンスも圧倒的に好評だが、(感謝のメールをわざわざいただけます)調律師としては操作性が難しく(慣れの問題もある)一音一音は地味な音だが、曲を弾いてみると凄くいい。狭い部屋でもうるさくないし一般的な家庭用にいいと思う。

Cの道具は、使い慣れているので自分としては一番スピードも早く仕上がるし狂いはじめのアラも目立たないし好きなのだが、倍音が多くなり過ぎて、ピアノによってはいやらしい音になる印象。近くで聞いたらかなりやかましく感じる。(良く言えば華やかになる)これで調律するとピアノが売れる実績がもの凄いので営業用と自分は呼んでいる(笑)ドンピシャはまると凄いです!

Cは唯一の既製品。
BはCの欠点、問題点を改良しまくったオリジナル。Aはスペシャル版非売品(オプション付き)でございますが、まだまだ自分は使いこなせていない印象。。。

曲のタイプ、演奏者、ピアノの種類、音響、そして、調律師によっても全く違った結果になる可能性もあるとは思いますが、ものすごく勉強になりました。同業者どうしではなかなか出来ない実験です。
感謝!

夜は預かり品の修理。

あ〜休みになっていない、、、、、

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