選ぶのは安定?それとも進化?

20年かけて熟成された調律法(ハンマー操作)で去年10月に実施したピアノで、お客様は大人の方で一日2時間くらい弾いておられましたが、ほとんど狂っていませんでした。これはとても自信になりました。

去年の9~12月に実施したピアノはかなり安定していると思われます。しかし、去年の暮れからさらなる進化を目指して、全く違う調律法(ハンマー操作)を始めました。今年の5月にメインの道具を変えてから7月頃くらいまでも新しい操作法にも慣れ、安定もしてきて約半年間でひとまずの結果を出せたと思う。

でも、「何かが違う」といういつもの現象が起き、またいろいろ試すことになりました。今回は工具を変えまくりました。7~9月はもの凄く楽しかった。結局は既製品の問題点(不満)を改造したオリジナル物の工具が2本残ったのみです。

10月に入ったばかりでも、またいろいろなものが見えてきましたが、それも今日、ひとまず落ちついた事を感じました。去年の一番いい状態のものに、ほとんど変化を加えずに調律の持続性も音色の質も向上させる事が可能になりました。次のステップの世界に突入した気がします。

スタイル、フォーム、道具を変え、もう一度去年までの状態に戻すという事がどれだけ難しいかを体験しましたが、それもやっと出来るようになった。10ヶ月かかりましたが、以前の良い点と今年の良い点を完全に使い分ける事が可能になり、悪い点もかなり排除、またひとつ技術的な引き出しが増えたことになります。朝練(予習)、夜の練習(復習)なども行った事で、かなり学習をすることが出来ました。

やれやれ、明日からしばらくは、もう少し落ち着いて仕事(調律)に取り組む事が出来るように思います。

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